例えば銀行に1億円の借金が残っているとします。

 それを「お金が無いので毎月1万円ずつ返します」と言ったとします。

 1年で12万円です。元金だけでも、完済には833年と4ヶ月かかることに

 なります(笑)。

 ここで、サービサーという機関が登場します

 1999年、サービサー法(債権管理回収業に関する特別措置法)という

 法律が施行されました。

 ここから、譲渡された債権回収に携わる業者を「サービサー」と呼んでいます。


 レストランで食事をすると、食べ終わったお皿をウエイトレスが調理場に下げて

 くれます。それを私たちは「サービス」と言っています。

 ウエイトレスの「サービス」、つまり食べ終わったお皿を調理場に「回収する」

 (英語の「サービス」には回収するという意味もあります)。


 1億円を毎月1万円ずつ、800年もかけて返される銀行はたまりません。

 そこで1億円の債権を例えば10万円でサービサーに売り渡してしまいます。

 それでは銀行が大損してしまいそうに思えます。

 ところがそうではないのです。

 
 サービサー法が出来るまでは、回収できないお金を銀行では「貸し倒れ損」

 として、償却していました。

 ただしそれには所轄の税務署の認可が必要で「必死に取り立てたが、

 これ以上無理」と税務署が認めてはじめて償却が認められます。


 ところが、バブル崩壊以降、不良債権が日本中から溢れ出てきます。

 それを処理するには税務署の認可が必要な旧来のやりかたでは

 効率が悪すぎるので、別のやり方を考える必要があったのです。


 サービサー法によって、銀行は税務署の顔色をうかがわず、自己判断で

 サービサーに債権譲渡できるようになりました。



 1億円の債権を10万円でサービサーに売れば9990万円損した事になり

 それは自動的に売却損になります

 そのぶん銀行は税金を支払わなくていいわけです。


 サービサー会社の役員には必ず弁護士がいて、ムチャな取立ては

 しません。その言葉と響きと同じでサービサーは「優しい」存在です。


 ですから負債を抱えている経営者は、一般債権者への支払いを大切にして

 その分銀行に返済できなくなったとしても、気にする事はありません。


 回収を諦めた銀行はサービサーへの債権譲渡を選びます。


                                              
  




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